前世とは

前世とは、自分が生まれてくる前の人生のことで、自分が死んだ後には別の人生へ生まれ変わるという「転生」という概念を持つ世界観ならごく当たり前のことで、スッと受け入れることができる考え方です。転生という概念を持っている宗教はとても多く、例えばインドで生まれたヒンドゥー教や仏教などは転生を認めています。どんな宗教を信仰しているかに関わらず、前世の記憶を持ったまま生まれ変わる人は世界中に存在していて、科学的には証明することが難しいと言われているスピリチュアルな世界における興味深い事だと注目されています。

 

前世に関する研究は世界中のあちこちで行われています。例えば、転生や前世などスピリチュアルなことをまったく信じていない人でも、退行催眠という催眠療法を受けている時に、突然前の人生での記憶がよみがえるということはあって複数の報告がされていたり、「前世療法」など著書としても出版されているケースもあります。また、イアン・スティーブンソン医師による研究によると、学術的かつ医学的な研究の結果、なんと2000例以上の転生事例を集めています。さらに、中国には「生まれ変わりの村」というものが存在すると言われていて、その村では転生によって生まれ変わっても同じ村に生まれ変わる人が多いと言われています。その村で生活する人によると、自分というアイデンティティは肉体が変わっても変わることがないようですが、性格などはどんな肉体に入って生まれるかによって多少の変化はあるのだそうです。もしかしたら、その村で生活する人にはスピリチュアルな能力が高く備わっているのかもしれません。

 

自分の前世が何だったのかを知りたいという人は、たくさん存在しています。しかし、科学的には証明することができないスピリチュアルな分野なので、知りたいと思いながらも知ることができずに一生を終える人は多いですし、当時の記憶を取り戻せないまま一生を終えていく人もたくさんいます。精神的な世界においては、これらは時空を超えた部分でつながっていて、前世で悪行をした人は今世でそれを償う宿命を与えられるなど、因果応報という考え方にもつながっているようです。

 

前世が本当に存在しているのか、どのぐらいの人が前世での記憶をたどることができるのかは、まだまだ研究が進められている段階です。しかし、世界各国では、前世の記憶を元に子供の頃から難易度が高い職業をこなすことができたり、前世を肯定せざるを得ないような驚愕的な才能やスキルを持っている事例が多く報告されています。そう考えると、やはり前世はあると考えることができそうですね。