東洋占星術とは

占星術は、一言でいえば「星占い」のことで、自分が生まれた生年月日を元に太陽系に存在している太陽や月、惑星などの星の動きや位置と人間を結び付けている統計学のことです。占星術は世界中でいろいろな種類が存在していますが、もともとは古代バビロニアで誕生したという説が強く、そこからギリシャやアラブ、ヨーロッパに普及して少しずつ現地の文化を取り入れながら発展していったものは西洋占星術と呼ばれていて、バビロニアから東のインドや中国などのアジアに広まって発展したものは東洋占星術と呼ばれています。

 

東洋占星術と言っても、その国によっていろいろな種類があります。例えば、インドにおける東洋占星術では、天文学に用いられている27もしくは28の星宿を用いるナクシャトラが使われる占星術が発達しています。これは、白道上に位置する月のロケーションを重要とする占い方法で、もともとバビロニアで生まれた占星術にヘレニズム時代のホロスコープ占星術をコラボさせて体系化された占い方法です。そして、そののちに仏教の影響を受けて密教となって中国に伝えられたと言われているので、東洋占星術がインドを通過していく段階で、インドへ伝承された占い方法と、インドから中国へ伝承される占い方法とでは異なるタイプとなっているのです。

 

インドから仏教化された東洋占星術が伝えられた中国においては、古代から天文学という学問が用いられていて、天文学を用いた占いも行われていました。中国における東洋占星術では、バビロニアの占星術のように天体の配置に基づいた占いではなく、日食や月食など月の満ち欠けや、流星や彗星の出現、そして星がどのように見えるかなど天変現象が体系化されていったものでした。しかし、のちにインドから東洋占星術が伝えられ、もともと中国に存在していた占星術とコラボし、そこに易学など中国古来の占い方法なども取り入れられることによって現在の占いとなっています。

 

占星術は「当たる」とか「当たらない」という占いと言われていますが、実際には天文学を元に体系化された統計学なので、統計に基づいて鑑定結果が出されています。そのため、確率的な問題で「当たる」のは単なる偶然ということではなく、学問に基づいたものと考えることができます。東洋占星術の場合、もともとの占星術に易学や四柱推命など様々な要素が盛り込まれることによって、統計学の当たる確率がどんどん高まっています。東洋占星術がかなり的中すると言われるのは、そのためですね。