風水とは

かなり前から日本でも大流行している風水とは、「気」のエネルギーを使った環境学のことです。もともとは中国で4000年ほど前に誕生したもので、住居や建物などの位置や方角を決めるために使われてきた思想です。「気」とは目で見ることができないエネルギーの流れのことで、それは私たちを取り巻く環境すべてに流れています。エネルギーの流れが良い所には良い気が集まりやすいですし、流れが滞ってしまうと悪い気が溜まりやすくなり、その環境にはネガティブな影響が出てしまうと言われています。例えば、悪い気が溜まっている家に住んでいる人は健康状態や精神状態が不安定になりやすかったり、気の流れが良くない場所でビジネスを始めても、売り上げが伸びなかったり集客できないなど、様々な影響があるようです。そのエネルギーの流れを把握することによって、少しでも気の流れが良い環境へと改善するのが、風水ナノです。

 

日本に風水が最初に取り入れられたのは飛鳥時代や奈良時代までさかのぼっていて、日本の歴史の中でも風水の理論が強く影響していることをうかがい知ることができます。平城京や平安京の建設においても、風水を使って立地条件を定めたことが分かっていますし、四神相応においても、四つの神の方角を固定することによってエネルギーがそこに溜まりやすい環境を創り出しています。さらに、江戸時代に栄華を築いた江戸の街は、実は風水によって計画的に建設されたという説もあり、私たちの知らない所にはまだまだ風水の影響を強く受けているものがたくさんあります。

 

風水には、形法風水と理気風水とがあり、形法の場合にはエネルギーの流れを重要視するのに対して理気は方角を重要視するという違いがあります。形法では、街や建物、家を作ったり引越しをする時にはエネルギーの流れが良い場所を選ぶことがとても大切で、そうすることによって子孫が繁栄すると考えられています。一方、理気においては、それぞれの人の生年月日によって吉凶の方角が異なるので、その方角を重要視した上で住む場所や家具の配置などを決めることで家族が幸せなエネルギーに包まれて子孫も繁栄すると考えられています。

 

アジア諸国に広く普及している風水は、実は欧米諸国でも20世紀後半あたりから研究が盛んにおこなわれています。もともとはキリスト教に反するということで禁止されていたヨーロッパでも、現在ではビジネスにおいて少しずつ取り入れられるようになっています。